40代主婦が独学4か月で日本語教育能力検定試験に合格した勉強法を紹介【前編】

40代主婦が独学4か月で日本語教育能力検定試験に合格した勉強法を紹介

今回は、2児の子育て中の主婦の私が、初受験の日本語教育能力検定試験に合格した勉強法についてお話していきたいと思います。

2024年から始まった日本語教師の国家資格制度にもかかわる新試験「日本語教員試験」に、独学で挑戦したい人にもお役に立てる情報です。

※「日本語教育能力検定試験」と「日本語教員試験」の出題範囲は同じとされています。(必須の50科目)

2つの試験の違いを解説した記事

令和5年度合格点は?自己採点結果も公開!

子育てと主婦業に追われる日々の中、独学で試験勉強をすること4か月。初受験で無事に合格することができました。

合格証が届いた時には、本当に嬉しかったです。頑張りを見守っていてくれていた子ども達も一緒に喜んでくれました。

受験を決意してから実際の試験日まで勉強法を紹介します。

目次

勉強期間は4か月

420時間日本語教師養成講座を修了してから17年が経過していた私は、一念発起して日本語教育の学び直しを決意しました。

学び直しの一環として「日本語教育能力検定試験」に挑戦しようと思ったのは6月のこと。つまり10月の試験日まであと4か月というタイミングでした。

独学でテキストを使って勉強したので、実際に使用したテキストをご紹介します。こちらの5冊です。

ヒューマンアカデミーの赤本を徹底的に

一番右に写っているヒューマンアカデミーの赤本、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

今回【前編】記事ではまずこの赤本を使った対策について、お話していきます。

赤本と呼ばれる定番の本です!

日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第5版 (EXAMPRESS) [ ヒューマンアカデミー ]
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赤本は第1部から第7部までの構成となっていて、各部の内容は以下の通りです。

内容
第1部言語一般
第2部言語と教育
第3部言語と心理
第4部言語と社会
第5部社会・文化・地域
第6部音声分野
第7部記述問題

3ヶ月で第5部まで

私は6月から9月にかけての3ヶ月で第1部~第5部を学習し、第6部と第7部は10月に入ってからの最後の1か月でやり切りました。

「第1部第1章」からスタートしない

進め方についてですが、さあ始めようとページをめくると、「第1部第1章」は 文法体系①日本語教育における品詞 という項目です。

個人的な意見ですが、この 文法体系 から勉強を始めるのはなかなか大変です。

特に日本語教育について学んだ経験がない場合は、いきなりここからスタートすると、挫折してしまうなんて方もいるかもしれません…。

ではおすすめはどこからかと言うと…

内容私の
学習順序
第1部言語一般
第2部言語と教育
第3部言語と心理 ここからのスタートおすすめ
第4部言語と社会
第5部社会・文化・地域
第6部音声分野
第7部記述問題

おすすめは、「第3部 言語と心理」からです。

第3部では、言語習得に関わる記憶や、言語習得のメカニズム、バイリンガリズムなど、読んで理解するタイプの学習内容です。

また、毎年の傾向として出題頻度が高い範囲でもあるので、初期から頭に入れておいて後から何度も復習するという意味でも、この第3部からのスタートはおすすめです。

※もちろん個人によってやりやすさは異なると思いますので、学習順序は参考までに見てもらえればと思います。

読んで理解→ノートにまとめ→確認問題

実際に赤本を開いてみると分かりますが、赤本はかなり分厚い参考書のようなものです。

各部、各章ごとに膨大な情報が詰まっていて、内容も専門的です。サラっと読んで理解できるものではありません。かなりしっかりと読み込み、理解しなければなりません。

そこで私なりのやり方ですが、苦手なところや絶対抑えたいポイントは、このようにノートに書いてまとめました。

各部ごとに「読んで理解→ノートにまとめる」ができたら、それぞれ部の最後にある「確認問題」を解きました。

実際の試験は論述以外はマークシート方式になりますが、赤本の確認問題は「~は何というか。」「~を意味する用語は何か。」「どんな~か。」という質問形式の設問になっています。表面的にしか理解していない概念については、なかなか解答することはできません。

私は1度目にできなかった問題には✓印を付けて、該当部分のページの説明を再度確認し、ノートも活用し、繰り返し取り組みました。

このように第1部から第5部は「読んで理解→ノートにまとめ→確認問題」という方法で学習して理解を深め定着させていきました。

こちらで独学ノートを公開中!

最後1か月で「音声・記述」対策

10月に入ってからは「音声」「記述」問題対策をスタートしました。

音声問題

基本的には第5部までのやり方と同様に重要概念・語句などを学習しましたが、音声問題は図を描いて視覚的に理解したり、付属のCDを使って実際の音を聞いて慣れたりすることで、ひたすら頭に叩き込んでいきました。

また、音声問題の中でも得意な分野と苦手な分野を自覚していたので、苦手な分野に関してはYouTubeで解説動画を見つけて視聴することで、解き方のヒントを得るということもありました。

さらに、音声問題には一部に解き方のテクニックのようなものが存在していることを知り、追い込み時期にはこのテクニックを使って解く練習を重ねました。

音声問題のテクニックについてはまた別の記事で解説していますので是非読んでみてください。

コチラの記事です!

記述問題

赤本の中で記述問題は最終第7部で扱われていて、練習問題が付いています。

まずは解説をしっかりと読み、記述問題についての理解を深めるところからでした。

赤本では記述問題を実際にやってみるというよりは、掲載されている設問とその解答例を確認し、設問のパターンや、解答方法のパターンを理解するようにしました。

記述問題対策については【後編】の記事で詳しく書いていきたいと思います。

赤本を使った感想

ヒューマンアカデミーの赤本は定番中の定番ということもあり、まず手元に持っていることに安心感がありました。

10月の試験当日も、この赤本を読んで開場を待つ人や、試験時間の合間に最後の確認をする人がたくさんいました。

私も当日持参しましたが、直前まで見返すというよりは、私にとっては最後はもはやお守りのような存在でした。(実際に見返したのは自分のノートのほうでした。)

赤本のデメリットを1点だけ挙げるとするなら、実は分厚くてとても重たいということです。ズッシリと重量感がありますので、まず本屋ではなくネット購入をおすすめします。

また、家以外の所に持って行って勉強する場合は、重さゆえ移動手段によってはちょっと大変ではあります。

その点以外は大満足のテキストです。試験対策に間違いない1冊です。

ヒューマンアカデミーの赤本

日本語教育教科書 日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド 第5版 (EXAMPRESS) [ ヒューマンアカデミー ]
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対策セットで総学習するなら

【前編】では主にヒューマンアカデミーの赤本を使った学習方法についてお話してきました。

【後編】では平行して使用したアルクのテキストについてお話したいと思います。

後編の記事はコチラから

おすすめの養成講座情報はコチラ

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 初めましてemiさん
    昨年度日本語教育能力検定試験を受けて不合格でした。今年こそは合格したいと思っていながらどこか迷いがありました。本日偶然こちらを読ませていただき参考になりました!迷いが払拭され頑張ろうと思わせてくれました!!ありがとうございます。

    • Mayさん
      はじめまして、コメントありがとうございます!
      参考になる部分が少しでもあったなら幸いです。
      試験勉強はモチベーションの維持が難しいこともあるかもしれませんが、試験後の楽しみをたくさん作ってがんばってください!応援しています!

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