日本語教育能力検定試験 過去問は何年分やればいい?勉強法は?

フリーランスオンライン日本語教師のEmiです。

このページでは、日本語教育能力検定試験に合格するために過去問をどのように活用すればいいかお話したいと思います。

まずは私について少しお話したいと思います。

私は令和5年度 日本語教育能力検定試験に合格しました。15年以上前に420時間日本語教師養成講座を修了していたのですが、日本語教師としての活動がないまま過ごしていました。

一念発起し、日本語教育の学び直しという位置づけで令和5年度の受験に向けて独学で4か月程勉強し、無事に合格することができました。過去問にも取り組んでつかむことができた合格だと思っています。

(私の受験に至るまでの簡単な経歴はこちらもご覧ください。)


目次

過去問はやるべきか?

結論から言って、過去問はやるべき!

テキストで勉強すれば過去問は解く必要がない、と思う方もいるかもしれません。実は私もそう思っていた一人です。

ですが、実際はテキストだけでは自信がなかった私は、過去問を3年分やってみました。まずは、やってみて感じた過去問のメリットをお話したいと思います。

3年分過去問
過去問をやるメリット
  1. 出題・解答形式に慣れることができる
  2. 出題傾向を知ることができる
  3. 時間配分がつかめる
  4. 気を付けるポイントがわかる

1.出題・解答形式に慣れることができる

日本語教育能力検定試験の実際の出題形式は、文章の中の( )や、下線部についての問いに対して、当てはまるものを4択の中から選ぶといった形式です。

多くの対策テキストでは様々な演習問題に触れることができますが、それらは実際の出題形式とは違っているのではないでしょうか。

例えばヒューマンアカデミーの赤本では、「~とは何か?」「~を〇つ挙げよ」といったタイプの演習問題になっています。

アルクの試験対策テキストは、ヒューマンアカデミーの赤本より若干実際の形式に近いですが、( )を‟言葉”で埋める穴埋め式の出題になっています。

一つの答えを出すことに慣れてしまっていると、いざ4択問題をやってみた時、思った以上に他の選択肢に惑わされるということがあります。

実際の試験と同様の、4択問題に慣れておきましょう!

2.出題傾向を知ることができる

頻出分野がどこかをただ知っていることと、過去問に取り組んだうえで頻出分野の問題や選択肢の傾向を知っていることには大きな違いがあります。

頻出分野はよく紹介されているので、受験する方はおおよそどの分野が頻出なのかは知っている方が多いのではないでしょうか。

毎年のように形を変えて繰り返し出題されている分野があります。過去問に取り組んでみると、実際の出題傾向を知ることができます。

例えば、頻出中の頻出、「教授法」を問う問題、過去にどんな問題が出題されたかパッと頭に浮かびますか?

どんな問題で選択肢にはどんなものがあったでしょうか。

頻出分野は確実に点数を押さえたいので、過去問での対策は必須です!

3.時間配分がつかめる

問題 I は予想以上に時間がないです。時間がなくなり、後半の問題を全て落とす可能性もあります。

実際の試験の問題 I は、90分で100問を解くことになります。毎年の傾向で、初めは淡々とした細かい設問が続きますが、ここで考え込んでしまうと、確実に後半に響いてしまいます。

私は初めて解いた過去問では、問題 I を時間内に終えることができませんでした。

体感として時間の感覚をつかんでおくことは重要です!

問題 III は、記述設問にどれだけ時間を残すか、自分なりに計画を立てておく必要があります。

実際の試験の問題 III は、120分で 80問のマークシート解答+400字の記述 という構成になっています。記述にどのくらい時間がかかるか把握したうえで、80問のマークにどれだけ時間を使うか考えておいた方がいいでしょう。

もちろん個人差はあると思いますが、記述に30分くらいあてたいという方が多いのではないでしょうか。そうすると、90分で80問の問題を解き終わるように、シミュレーションをしておくと安心できます。

解きやすい設問から解く、といった自分のルールも確立しておくといいですね!

4.気を付けるポイントがわかる

マークシートの試験、慣れていますか?

意外と見落としがちな解答の注意点に気が付くことができるのも、過去問をやっておくメリットです。

例えば、マークシートの落とし穴です。マークシートなんて慣れている、という方はいいと思いますが、マークシートの試験にあまり慣れていないという方もいらっしゃるかもしれません。

ただ該当部分を塗りつぶすだけですが、マークミスは意外と起こります。

例えば、答えに迷い1問飛ばして次の設問をやったとします。うっかり次の設問の解答をずらしてマークしてしまい、何問かズレたまま解答していた、なんてことはないでしょうか。

本番で緊張もあれば、そんなミスが起こるかもしれません。実際、過去問を解いていた時に、そのようなミスを私はしてしまいました。

そこで初めて「あ、気を付けないと!」と自覚することができたので、本番では問題用紙と解答用紙の番号をよく確認して、落ち着いて間違えずにマークすることができました。

過去問をやっておくと、見落としがちなポイントに気が付くことができます!

過去問の効果的なやり方

市販の過去問には正解番号が載っているのみで、解説は一切書いてありません。

さて、いざ過去問をやってみようと思うと、意外にも過去問には解説がないことに驚きます。

各問題の正解番号と、記述の解答例が載っているのみです。

正誤と得点割合は分かりますが、その先は…間違った問題をどのように復習したらいいのか迷いますよね。

実はこの過去問を解説しているサイトというのが複数存在しています。かなり専門的な解説をしているページもありますので、是非自分に合った解説ページを探してみてください。

過去問を解いたら解きっぱなし、ではなく、間違ったところは必ず解説を読んで理解できるまで向き合うことが大事です。

それでも理解できなかったら、手持ちの対策テキスト等も活用して「理解できた」というレベルまでしっかり突き詰めてくださいね!

手応えがなくても落ち込まないで

対策テキストで勉強してある程度知識が身についてくると、過去問もスラスラと解けるんじゃないかと思うかもしれません。

私もそんな風に甘く考えていた節があります。しかし実際はそううまくはいきませんでした…!

下に公開しますが、3年分の過去問に取り組んだ結果、合格点に届くことは一度もありませんでした。

私の過去問 得点率 3年分を公開

記述を除く220点中、何点得点できたかの結果がこちらです。

令和4年度過去問 143/220(65%)

令和3年度過去問 138/220(62.7%)

令和2年度過去問 153/220(69.5%)

令和4年度分を解いてみて、間違ったところをひたすら復習。

→令和3年度過去問をすぐ購入

令和3年度分を解いて、今回も間違ったところを理解するまで粘り強く復習。

→令和2年度過去問を追加購入

令和2年度過去問で、問題形式に慣れてきて、時間配分もうまくいき始めた感覚を少しつかめました。

過去問で合格点に届かなくても、気にしすぎないで。間違ったところを深く理解することが大事です!

何年分やるか?

最低3年分、できれば5年分はやったほうがいい。

自信がない人、初受験の人ほど、できるだけさかのぼって多くの過去問を解いた方がいいでしょう。

最初こそ、対策テキストだけやって挑もうと思っていた私でしたが、1冊ずつ買い足し、結果的には3年分の過去問を解いて試験に備えました。それでもまだ自信はなかったです。5年分やれば、もう少し自信もついたかもしれません。

3年分過去問

まとめ

今回は日本語教育能力検定試験 過去問を使った試験対策についてお話しました。

少しでも参考になれば幸いです。

令和5年度の自己採点結果はこちらの記事で公開していますので、是非読んでみてください。

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